ATコマンドとは?

パソコンから入力したコマンドをモデムに送る制御命令です。
米国Hayes社が開発したコマンドの名称で、ほとんどのコマンドが"AT"で始まることからこのように呼ばれています。
※ATコマンドを使用するには通信ソフトが必要です。 本製品に付属されている取扱説明書に、例としてハイパーターミナルの使用方法がありますのでご参照ください。

ATコマンドの構造について
ATコマンドの基本的な書式は次の通りです。

AT[コマンド名][パラメータ]

コマンド名:アルファベット/英特殊文字/数字を1〜2文字で指定します。
パラメータ:コマンドの細かいはたらきを指定します。
(例:ATL3 ) Ln = モニタスピーカーの音量を調節するコマンド
※AT[コマンド名][パラメータ][コマンド名][パラメーター]のように、2つ以上のATコマンドを続けて設定することができます。

ATコマンドの種類
ATコマンドは、そのはたらきによって次のグループに分けられています。

・基本コマンド: AT、+++、A/の3つです。

動作コマンド: 本カードに何らかの動作をさせるためのコマンドです。

設定コマンド: 本カードの状態を設定するためのコマンドです。Sレジスタを使って設定することもできます。

エラー訂正方式とデータ圧縮方式に関するコマンド: MNP,V.42,V.42bisプロトコル専用のコマンドです。

モデムのモードについて
モデムの動作には、次の3つのモードがあります。

・コマンドモード:モデムがコンピューターからの命令を置けられる状態のこです。と

・オンラインモード(データモード):モデム同士が接続後にコンピューターを介して通信している状態のことです。

・オンラインコマンドモード:相手モデムと接続したまま(オンラインモード)、一時的にコマンドモードへ 移ることをいいます。
("+++" 参照)

ATコマンド一覧

メモ:下記表中のアスタリスク(*)は工場出荷時の初期値を表しています。
コマンド名 初期値 説明/パラメーター
AT なし アテンションコード:
+++, A/以外の全てのコマンドにつけて実行するコード
+++ なし エスケープコマンド:
オンラインモードからオンラインコマンドモードに一時的に移るためのコマンド)
A/ なし コマンドの再実行:
直前に実行されたATコマンドを再度実行します。このコマンドを実行する場合のみ、“A/”の前に“AT”をキー入力する必要はありません。またキー入力した直後に、Enterキーを押さないでください。コマンドの実行後、完了メッセージが画面に表示されるまで、キー入力を行わないでください。実行が中断されます。メモ:A/以外のコマンドを実行する際は、“AT”キー入力した後に、コマンドを入力し、Enterキーを押すと同時にコマンドが実行されます。
A なし 着信開始コマンド:
着信信号を待つことなく即座に着信を開始します。このコマンドは、自動着信にしていない場合(S0レジスタ=0の場合)に手動で着信させたり、連続して接続確立させる場合に利用します。
Bn 0 ITU-T/Bell®の選択:通信速度が300bpsまたは1200bpsの場合の通信方式を、ITU-T規格またはBELL®規格から選択します。
n = 0* 1200bpsの場合:ITU-T V.22/300bpsの場合:ITU-T V.21
n = 1 1200bpsの場合Bell® 212A/300bpsの場合Bell 103J
n = 2 ITU-T V.23変調接続を行い、それ以外の速度や変調では接続されません。 
  • 発信モデム:75bps(受信は1200bps) 
  • 着信モデム:1200bps (受信は75bps)

n = 3

ITU-T V.23変調接続を行い、それ以外の速度や変調では接続されません。

  • 発信モデム:1200bps(受信は75bps)
  • 着信モデム:75bps (受信は1200bps)
Cn 1 キャリア制御オプション:
制御キャリアモード、または固定キャリアモードのどちらかを選択します。本製品では固定キャリアモードのみサポートされています。
n = 0 伝送キャリア常にオフ(選択できません。選択した場合は、エラーメッセージが表示されます。)

n = 1*

通常伝送キャリア(固定キャリア)

D なし ダイアルコマンド:
即座に発信します。“ATD”に続けて入力した発信パラメータに従って、指定した電話番号に発信します。発信パラメータでモデムの発信方法を設定します。
発信パラメータ
0-9 電話番号
A、B、C トーン発信文字 D、*、#
P パルス発信:ダイヤル回線の場合に使用します(例:ATDP01234567)。
R コールバック発信モード:発信後に着信モードに切り替えます。このパラメータは電話番号の後に記述します(例:ATDT 12345678R)。
S = n NVRAMの短縮番号で発信します。短縮番号はAT&Zn=x コマンドでNVRAM に事前に登録しておきます。4つまで登録できます
T トーン発信:プッシュ回線の場合に使用します(例:ATDT01234567)。
W トーン発信待機時間:オフフックからトーンを発信するまでの間に、指定した時間だけ間をあけます。内線から発信する場合など、受話器を上げてからダイヤルするまでに多少時間をあける必要がある場合に使用します。トーン発信またはSレジスタのS6に設定した時間が経過した後、コマンドが実行されます。
, 一時停止:処理するパラメータを、SレジスタのS8で設定されている特定の時間だけ遅らせます。
! 0.75秒間、回線をオンフック(切断)します。
@ 5秒間待機後、更にSレジスタのS7で設定されている時間分の無音を検出したら、次の発信パラメータが処理されます。
; ダイヤル後、コマンドモードに戻ります。

“スペース”“-”“(”“)”

使用できない文字:これら4文字は使用することができません。“スペース”は市外局番と利用者番号を区切る用途にのみ使用することができます。

En 1 コマンドモードでのエコーの有無:
オンラインまたはオフラインコマンドモードで、ATコマンドのエコーをホストに返すかどうかを選択します。

n = 0

エコーなし(パソコンの画面に表示されません)

n=1*

エコーあり(パソコンの画面に表示されます)

Hn 0 回線制御の切替:
電話回線のフックをを制御することで、回線を接続または切断します。

n = 0*

回線を切断(オンフック)

n = 1

回線を接続(オフフック)

In 0 識別/チェックサムのオプション:
製品コードやハードウェア設定情報を表示します。(通信には関係のないコマンドです)
n = 0* 製品コードの表示
57600
n = 1 モデムチップファームウェアのバージョンの表示
CD0.855 - 655 (04/17/2001) PCMCIA - DSP PATCH: 001.72
n = 2 ROMチェックサムの検証の実行と結果の表示(例:ROM TEST OK)
n = 3 チップセット名の表示
MD56xx
n = 4
Intel Corporationと表示されます。
n = 5 次のハードウェア設定情報の表示:組込ホストインターフェース(HOST I/F),プログラムメモリ(P. Mem),データメモリ(D. Mem),DSPコード配置
n = 6 国名コードの表示 US = アメリカ JP = 日本* UK = イギリス GR = ドイツ FR = フランス IT = イタリア NT = オランダ
n = 7〜14,20〜25 メーカ固有の情報が格納されています。
Ln 2 スピーカー音量調節:
モデムのスピーカー音量を調節します。(ただし、この設定による音量変化はわずかなため、 パソコン本体でも音量を調整してください)
n = 0 スピーカー音量低
n = 1 スピーカー音量低
n = 2* スピーカー音量中
n = 3 スピーカー音量高
Mn 1 スピーカー制御:
スピーカのON/OFFを指定します。(接続の流れを確認するために、通常はn=1に設定します)
n = 0 スピーカーを常にオフ
n = 1* キャリア存在時にスピーカーをオン
n = 2 スピーカーを常にオン
n = 3 発信中にオン、キャリア検出時にオフ
Nn 1 自動モードの検出の有無の切替:
+MS=m パラメータで設定した通信速度以外の速度でも通信を行うかどうかを選択します。 (通常は、n=1を設定します)
n = 0 +MS=m パラメータで設定した通信速度が使用されます。
n = 1* 設定した通信速度に相手側が対応していない場合、双方が使用できる通信規格/速度のうち最も効率の良い値が選択されます。
On 0 オンラインコマンドモードからオンラインデータモードへの切替:
オンラインコマンドモードから、オンラインデータモードへ切替えます。
n = 0* データモードに戻ります。
n = 1 データモードへ戻る前に、リトレインを要求してデータモードに戻ります。
P なし パルスダイヤル回線を使用する:
次回の発信からパルス発信を行うかどうかを選択します(ダイヤル回線で使用)。
Qn 0 コマンド入力に対する応答の有無の選択:
コマンド入力に対する応答(リザルトコード)を表示するかどうかを選択します。
n = 0* リザルトコードが返されます。
n = 1 リザルトコードが返されません。
Sn? なし Sレジスタ値の読込:
Sレジスタの”n”番目の値を読み込みます (S_regist.htmlを参照のこと)
n = 0 - 37
Sn=X なし Sレジスタ値の書込:
“X”で指定した値を、Sレジスタの“n”番に書き込みます。 (S_regist.htmlを参照のこと)
n = 0 - 37
X = 0 - 255
T なし トーン発信選択:
次回の発信からトーンダイヤル(プッシュ回線で使用)を使用するときに選択します。
Vn 1 リザルトコード形式:
リザルトコードの表示形式を、数字または文字から選択します。
n = 0 数字形式
n = 1* 文字形式
Wn 0 リザルトコードの表示形式を選択:
速度またはエラー制御プロトコル、データ圧縮に対するリザルトコードなどを送信するかどうかを選択します。
n = 0* 接続時にDTE速度(モデムとパソコン間の通信速度)を表示
n = 1 接続時にDTE速度(モデムとパソコン間の通信速度)を表示
n = 2 接続時にDCE速度(モデム間の通信速度)を表示
n = 3 リザルトコード形式が文字(V1)に設定されている場合は、接続時にDTE速度(モデムとパソコン間の通信速度)、変調モード、エラー訂正方式、データ圧縮方式、DCE発信速度(相手側モデムへのデータ送り出し速度)、DCE着信速度(相手側からのデータ受信速度)を表示。リザルトコード形式が数字(V0)に設定されている場合は、接続時にDTE速度(モデムとパソコン間の通信速度)を表示(W0と同様の表示になります。)。

リザルトコードをスラッシュで区切って表示する:
CONNECT (DTE速度)/(変調方式)/(エラー訂正方式)/(データ圧縮方式)/TX=(DCE発信データレート)/RX=(DTEデータ受信レート)
N = 4 リザルトコード形式が文字(V1)に設定されている場合には、接続時にDTEプロトコル、データ圧縮方式、DTE速度(モデムとパソコン間の通信速度を表示。リザルトコード形式が数字(V0)に設定されている場合は、接続時にDTE速度(モデムとパソコン間の通信速度)を表示(W0と同様の表示となります。)。

リザルトコードをそれぞれ改行させて表示する:
(DTE プロトコル)
(データ圧縮方式)
(回線速度)
Xn 4 モニタ機能の設定:
どのリザルトコードを使用するか指定します。また、ビジーとダイアルトーンの検出を有効にするかどうかを選択することができます。
n = 0 リザルトコード0〜4を使用。ビジーとダイアルトーンの検出を行いません。
n = 1 リザルトコード0〜5と10以上を使用。ビジーとダイアルトーンの検出を行いません。
n = 2 リザルトコード0〜6と10以上を使用。ビジーの検出を行わない。ダイアルトーンの検出を行います。
n = 3 リザルトコード0〜5と7、10以上を使用。ビジーの検出を行います。ダイアルトーンの検出を行いません。
n = 4* リザルトコード0〜7と10以上を使用。ビジーとダイアルトーンの検出を行います。
Yn 0 ロングスペース信号による回線切断に関する設定:
ロングスペース信号(1.6秒以上のブレーク信号)を受信したときのモデムの応答を設定します。
n = 0* ブレーク信号を受信しても切断しません。
n = 1 1.6秒以上のブレーク信号を受信したら回線を切断します。また、ATH0コマンドにより回線を切断する場合、回線を切断する前に4秒間のブレーク信号を送ります。
Zn 0 モデムのリセット/ユーザプロファイルの選択:
モデムをリセットし、選択したユーザプロファイルの基本設定(予めNVRAMに保存されている0、1のプロファイル)を読み込む。Znコマンド以降に記述されたコマンドは全て無視されるため、必ずコマンド列の最後に記述してください。
n = 0* モデムを再起動し、ユーザプロファイル0を読み込みます。
n = 1 モデムを再起動し、ユーザプロファイル1を読み込みます。
&Cn 1 DCD (データキャリア検出)の設定:
DCDまたはRLSD信号に対する動作を指定します。 (通常、n=1の設定にします)
n = 0 相手側モデムからのキャリアを無視します。DCD常時オン。
n = 1* 相手側モデムからのキャリア検出時にDCDが有効になります。
&Dn 2 DTR (データ端末レディ)の設定:
DTR(コンピュータのポートが通信可能状態であることをモデムに知らせるための信号線。ER信号ともいいます。)に対する対応を指定します。本コマンド実行時には、モデムから機能を実行したことを表す“OK”メッセージが返されないため、UARTレジスタの変更を行ったり、新しいコマンドを投入することによって、DTRの状態が変化した場合、200ms待つ必要があります。(通常、n=2の設定にします)
n = 0 非同期モード(&Q0) の場合、DTR信号は無視されます。
n = 1 DTR信号がオンからオフへになると、データモードからコマンドモードに切り替わります。
n = 2* DTR信号がオンからオフになると、回線が切断されます。DTRがオフの場合、自動着信は無効となります。
n = 3 DTR信号がオンからオフになると、モデムが再起動します。UARTレジスタの再設定を除いて、再初期化は電源投入時のリセットと同じ動作をします。
&F なし メモリの設定内容を工場出荷時の状態に戻すします
&Gn 0 ガードトーン有無の設定:
相手側モデム接続時に、ガードトーン(モデムが接続中であることを電話回線に知らせる信号)を送信するかどうかを指定します(ITU-T V.22 bis [1200 bps]またはV.22 bis [2400bps]での接続のみ)。日本国内では使用しません。ガードトーンはエコーをキャンセルするために着信モデムから局側に送信されます。
n = 0* ガードトーンなし
n = 1 550Hzのガードトーンを使用
n = 2 1800Hz のガードトーンを使用
&Kn 3 パソコンーモデム間のフロー制御の選択:
パソコンーモデム間のフロー制御方式を指定します。ソフトウェアフロー制御では、モデムとの双方向データ通信の開始と終了にそれぞれXON (11h)とXOFF (13h)を送信します。ハードウェアフロー制御では、モデムからのデータ送信の開始と終了を示すためにRTS/CTSを使用します。
n = 0 フロー制御を使用しません。
n = 3* 双方向ハードウェアフロー制御 - RTS/CTSを使用します。
n = 4 XON/XOFFソフトウェアフロー制御を使用します。
&M0 0 同期/非同期モードの選択:
パソコンとモデム間の通信に、非同期モードを使用するか、同期モードを使用するかを選択します。本製品では非同期モードのみサポートされています。コマンド&Q0と同じです。
n = 0* 非同期通常モード。コマンドモードとオンラインモード双方で非同期に動作します。
&Pn 0 ダイアルパルスの速度を設定:
お使いの電話回線の種類にあわせて設定します。
n = 0*,1 10pps
n = 2 20pps
&Q0 0 同期/非同期モードの設定:
パソコンとモデム間の通信に、非同期モードを使用するか、同期モードを使用するかを選択します。本製品では非同期モードのみサポートされています。コマンド&M0と同じです。
n = 0* 非同期通常モード。コマンドモードとオンラインモード双方で非同期に動作します。
&Sn 0 DSR (データセットレディ)の設定:
DSR信号(モデムが相手モデムと接続状態にあることをコンピューターに知らせる信号線のこと)の処理方法を指定します。
n = 0* DSRを常にオンにする
n = 1 着信トーンが検出されるとDSRをオンに、テストまたは待機モードでオフにされます。キャリア喪失時にもオフにされます。
&Tn 0 自己診断テストモードの選択:
n=0* テストを終了する
n=1 ローカルアナログループバックテストを行う
n=8 自己診断テスト付きのローカルアナログループバックテストを行う
&Vn 0 現在使用しているプロファイル(設定内容)と保存されているプロファイルの表示:
現在のプロファイルと、保存されているプロファイルの情報を表示します。&V0は現在のプロファイルと保存されているプロファイル0を表示し、&V1は現在のプロファイルと保存されているプロファイル1を表示します。&W0は現在のプロファイルをプロファイル0に保存し、&W1はプロファイル1に保存します。
n = 0* プロファイル0
n = 1 プロファイル1
n = 3 リレー、汎用入出力ステータス
&Wn 0 現在のプロファイルの書込:
現在のプロファイルをNVRAMに保存します。
n = 0* ユーザプロファイル 0に保存
n = 1 ユーザプロファイル 1に保存
&Yn 0 電源投入時に読込むプロファイルの選択:
電源投入時に、NVRAMから読み込むプロファイルを選択します。
n = 0* プロファイル0を選択
n = 1 プロファイル1を選択
&Zn=x なし 電話番号を保存する:
NVRAMに30桁(発信パラメータ含む)までの電話番号を書き込みます。保存されている番号で発信するためには、ATDS=nを使用します。&Vコマンドにより、保存されている番号が表示されます。
n 0〜3
x 0〜9 A B C D # * T P R W @ 、! ;
%En 1 通信品質の自動維持制御:
電話回線に障害などが起こって通信が異常になったとき、自動的にリトレインを行うかどうかを設定します。
n = 0 無効
n = 1* 有効
%Gn 0 通信速度再ネゴシエーション:
受信した信号の品質に合せて、自動的に回線速度を変更するかどうかを指定します(速度ネゴシエーション)。相手側モデムの通信レートが変更された場合は、それに合せて自側モデムの通信レートが変更されます。
n = 0* 無効
n = 1 有効
-Cn 1 モデム発信トーンの生成:
データモデム接続時の発信に1300-Hz発信トーンを使用するか、V.8発信トーンを使用するかを選択します。
n = 0 発信トーン無効
n = 1* データモデム接続時、常に1300-Hz発信トーン使用
n = 2 V.34の場合V.8発信トーン、他の変調の場合1300-Hz発信トーン使用
+GMI? なし モデム製造元表示:
モデムの製造元名を表示します。
実行例:
AT+GMI?Intel Corporation
+GMM? なし 製品型番表示:
モデムチップセット名を表示します。このコマンドはAT+FMDL?およびAT+FMM?、ATI3と同じです。
実行例:
AT+GMM?CL-MD56XX OK
+GMR? なし 製品リビジョン表示:
モデムチップファームウェアのリビジョンを表示します。
実行例:
AT+GMR? CD0.855 - 655 (04/17/2001) PCMCIA
+MS=m 'm'の値を参照 通信規格/通信速度の選択:
使用する通信規格と通信速度を選択し、接続を最適化します。

AT+MS=[通信規格],[自動モード],[最低接続速度],[[最高接続速度]
初期値:m=V90,1,0,0

+MS=mの自動モードパラメータは、Nnと同じ動作をします。(通常は、n=1に設定しておきます)
+MS=mの最大接続速度パラメータはS37と同じ動作をします。 (S_regist.htmlを参照のこと)
ITU-T V.22、Bell 212を選択するときは、Bnコマンドでも指定が必要です(+MSコマンドの先でも後でも指定できます)。

*AT+MS?コマンドで、設定されたパラメータを表示できます。

<通信規格>
使用する通信規格を8桁の数値パラメータで指定します。対応するコードは以下の通りです。複数の方式を自動的に切り替えることができます。

初期値:m=v90
<通信規格> /説明
V21 /V.21方式 300 bps
V22 /V.22方式 1200 bps
V22B /V.22bis方式 1200、2400 bps
V23C /V.23方式、固定キャリア付加; 発信1200 bps、受信300 bps
V32 /V.32方式 4800、9600 bps
V32B /V.32bis方式 4800、7200、9600、12,200、14,400 bps
V34 /V.34方式 2400、4800、7200、9600、12,200、14,400、16,800、19,200、21,600、24,000、26,400、28,800、31,200、33,600 bps
V90 /V.90方式:28000、29333、30667、32000、33333、34667、36000,37333、38667、40000、41333、 42667、45333、46667、48000、49333、50667、52000、53333、54667、56000 bps bps
<自動モード>;
自動モードの検出の有無を切り替えます。有効になっている場合、通信規格/通信速度は自動的に調節されます。Nnコマンドでも同様の設定が行えます。直前に実行された、Nnまたは+MS=mの自動設定が有効になります。

初期値:m=1 (=N1)
n = 0 無効
n = 1 有効
(通常初期設定のままご使用ください。)

<最低接続速度>一定の速度以下で通信しないようにする場合に設定します。

範囲:<最低接続速度> =0〜56000 bps

初期値:m=0

<最高接続速度> 一定の速度以上で通信しないようにする場合に設定します。SレジスタのS37で設定することもできます。直前に実行された、S37または+MS=mの設定が有効になります。(詳細は、S_regist.htmlをご参照ください)

範囲:<最高接続速度> = 0 〜56000 bps

初期値:m = 0

m=0に設定した場合は、S37にも"0"が設定されます。(S37 n=0 : DTE速度)

エラー訂正方式とデータ圧縮方式に関するATコマンドについて

本製品は、より高品質な通信を可能にするために、エラー訂正方式として、MNPクラス2〜4、およびV.42に、データ圧縮方式として、MNPクラス5、およびV.42 bisに対応しています。V.42エラー訂正方式では、エラー制御プロトコルとして、初めにLAPM接続を試み、失敗するとMNP4で接続します。V.42bisデータ圧縮方式には、V.42エラー訂正方式が必須となっています(LAPMのみ)。同様に、MNPクラス5圧縮方式には、MNP 2〜4エラー訂正方式が必須となっています。対応するV.42bis/MNP ATコマンドは以下の通りです。

モデムプロトコルによるモード分類
モデムの動作状態(モード)を、使用するモデムプロトコル・V規格などから分類した場合、 次の2つの分類方法があります。

1.バッファ-ド/非バッファモード
モデム内のバッファを使用するモードを"バッファモード"、使用しないものを"非バッファモード"と呼びます。

2.ノーマルモード/ダイレクトモード/リライアブルモード
エラー訂正プロトコルを使用しないモードのうち、バッファを使用するものを"ノーマルモード"、 使用しないものを"ダイレクトモード"と呼びます。
また、エラー訂正プロトコルを使用するモードを"リライアブルモード" といいます。

ATコマンド一覧

メモ:下記表中のアスタリスク(*)は工場出荷時の初期値を表しています。
コマンド 初期値 説明
%An 13 オートリライアブルフォールバックキャラクタの設定:
オートリライアブルモードで(¥N3)、オートリライアブルフォールバックキャラクタ(¥C2)が有効になっている場合、V.42検出フェーズ中に回線からのフォールバックキャラクタを受信すると、モデムがバッファモード(ノーマルモード)に切り替わります。この機能により、相手側モデムがV.42に対応していなくても、V.42対応モデムに接続することができます。通常、フォールバックキャラクタにはスペースまたは改行を使用します。
n = 0 - 127 (ASCIIキャラクタ)
%Cn 1 MNP 5データ圧縮モードの設定:
MNPクラス5規格で圧縮を行うかどうかを指定します。MNPクラス5圧縮規格を利用することでスループットが約150%向上します。
n = 0 データ圧縮しない
n = 1* MNPクラス5でデータ圧縮をする
¥An 3 MNP使用時の最大送信ブロックサイズの設定:
品質の良くない(ノイズの多い)電話回線では、フレームサイズを小さくすることによりスループットが改善されます。
n = 0 最大64キャラクタ
n = 1 最大128キャラクタ
n = 2 最大192キャラクタ
n = 3* 最大256キャラクタ
¥Cn 0 オートリライアブルバッファの設定:
オートリライアブルモード(¥N3)時に、フォールバック方法とデータバッファリングを行うかどうかを指定します。 この設定はV.42検出フェーズで使用されます。
n = 0* データバッファリング無効
n = 1

4秒間データバッファリングを行ったか、200キャラクタ分バッファされたか、SYNキャラクタが検出された場合にリライアブルモードに切り替えられます。バッファが一杯になったら、データはシリアルポートに渡されます。

n = 2 データバッファリング無効。オートリライアブルフォールバックキャラクタを受信した時点で、バッファモード(ノーマルモード)に切り替えられます。この機能では、データをロスすることなくV.42非対応モデムをV.42対応モデムに接続することができます。
¥Gn 0 モデム-モデム間のフロー制御の設定:
バッファモード(ノーマルモード)で(¥N0またはフォールバック後)、XOFF (13h)で切断、XON (11h)で接続するというモデム間のソフトウェアフロー制御を、有効にするかどうかを指定します。
n = 0* フロー制御無効
n = 1 XON/XOFFでポートフロー制御を行います。
¥Jn 0 bps速度調整制御:
本コマンドを有効にした場合、自動的にシリアルポートの速度がモデムの接続速度に調整されますので、場合によっては、パソコンとモデムの間の速度を変更する必要があります。無効にした場合、シリアルポートの速度はモデムの接続速度に依存しませんので、エラー訂正やデータ圧縮使用時にはスループットが大幅に向上します。
n = 0* 機能オフ
n = 1 機能オン
¥Kn 5 ブレーク信号制御の設定:
ブレーク信号送受信時の動作を以下の通り指定します。

通信中に、相手モデムへブレーク信号を送信(リライアブルモードの場合)
n = 0、2、4 コマンドモードに移行する。相手モデムにブレーク信号を送らない。
n = 1 バッファ内のデータをクリアして、相手モデムにブレーク信号を送る。
n = 3 バッファ内のデータを飛び越えて、相手モデムに直ちにブレーク信号を送る。
n = 5* 送信データに続いて、相手モデムにブレーク信号を送る。
コマンドモード中に、相手モデムへブレーク信号を送信(リライアブルモードの場合)
n = 0、1 バッファ内のデータをクリアして、相手モデムにブレーク信号を送る。
n = 2、3 バッファ内のデータを飛び越えて、直ちに相手モデムにブレーク信号を送る。
n = 4、5* 送信データに続いて、ブレーク信号を送る。
通信中に、パソコンからブレーク信号を受信(ノーマルモードの場合)
n = 0、2、4 即座にブレーク信号を送信し、コマンドモードに移行
n = 1、3、5* 即座にブレーク信号を送信

通信中に、相手モデムからブレーク信号を受信し、パソコンにブレーク信号を送信する場合

n = 0、1 バッファ内のデータをクリアして、パソコンにブレーク信号を送る。
n = 2、3 バッファ内のデータを飛び越えて、直ちにパソコンにブレーク信号を送る。
n = 4、5* 送信データに続いて、パソコンにブレーク信号を送る。
¥Nn 3 エラー訂正モードを設定:
n = 0 、1 バッファーモード(ノーマルモード)に設定 - データ圧縮、エラー訂正は行われません。(高速バッファリング)
n = 2 MNPリライアブルモードに設定- MNPを使用したエラー訂正を試みます。ネゴシエーションに失敗した場合、回線を切断します。
n = 3* オートリライアブルモードに設定(-JnコマンドでV.42検出が有効になっている場合)- LAMPまたはMNPのリンクが検出、ネゴシエートされるか、またはLAPMのみ試されます。もしJn=0に設定されていて、V.42で接続されなかった場合は、回線が切断されます。Jn=1に設定されていれ、V.42で接続されなかった場合は、バッファーモードにフォールバックします。
n = 4 LAPMエラー訂正モード:LAMPで接続できない場合に回線を切断します。
¥Qn 3 シリアルポートフロー制御の設定:
パソコンとモデム間のフロー制御を設定します。
n = 0 フロー制御を使用しません。
n = 1 XON/XOFFキャラクタによるソフトウェアフロー制御を行います。
n = 2 CTS信号による単方向ハードウェアフロー制御を行います。
n = 3* RTS/CTS信号による双方向ハードウェアフロー制御を行います。
¥Tn 0 無通信回線切断タイマーの設定:
バッファーモード(ノーマルモード)またはリライアブルモードでの接続時に、指定した長さの無通信状態を検出した場合、接続を切断します。初期値は“0”で、この機能が無効となっています。n= 0 -90 (分) , n = 0* __ 休止タイマー無効
¥Xn 0 XON/XOFF透過設定:
ソフトウェアフロー制御(¥Q1)が有効の場合、DTEより受信したXON (11h)キャラクタとXOFF (13h)キャラクタを、相手側モデムに送信するかどうかを指定します。ノーマルモード時に、モデムポートフロー制御(¥G1)が有効な場合、相手側モデムから受信したXONキャラクタと XOFFキャラクタを、DTEに送信するかどうかを指定します。なお、どちらの設定を行った場合でも、フロー制御の運用には影響を及ぼしません。
n = 0* フロー制御キャラクタを処理します。*(透過タイプフロー制御なし)
n = 1 フロー制御キャラクタを処理し、ローカルまたはリモートにキャラクタを渡します。(透過タイプフロー制御あり)
-Jn 1 V.42検出フェーズの設定:
V.42モード(¥N3、¥N4)の場合に、相手側モデムからV.42、MNP、またはエラー訂正プロトコル以外のプロトコルを検出するか、を指定し適切なモードに移行します。V.42モードで動作している場合にのみ有効です。
n = 0 V.42検出フェーズ無効
n = 1* V.42検出フェーズ有効
"Hn 3 V.42 bis圧縮制御:
LAPMフレーム中のデータを、V.42 bisで圧縮するかどうかを指定します。有効にすることにより、スループットがおよそ400%向上します。単一方向または双方向で圧縮することができます。
n = 0 V.42 bisでの圧縮機能を使用しない
n = 1 送信時のみV.42 bisでの圧縮機能を使用
n = 2 受信時のみV.42 bisでの圧縮機能を使用
n = 3* 送受信時ともV.42 bisでの圧縮機能を使用
"On 32 V.42 bisキャラクタ長の設定:
V.42 bisコードの1ワード中に圧縮可能な最大のキャラクタ数を指定します。初期値のキャラクタ数は、一般のファイルに対して最適な32文字となっています。
n = 6 - 250
n = 32*

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AT.html バージョン

2001年 02月14日 Ver1.0 pl0